鬼殺の流のあらすじや主人公キャラを解説|試し読みの方法もご紹介

大ヒットを遂げている『鬼滅の刃』のストーリーの原点と言われている作品が、2013年の読み切り短編漫画『過狩り狩り』。

そして、その『過狩り狩り』に修正を入れて、『鬼滅の刃』にぐっと近づいた前身とも言えるのが『鬼殺の流』というネーム(漫画)です。

『鬼殺の流』では、『鬼滅の刃』ができる過程を一緒に垣間見れ、ファンならずとも一見の価値があります。

そこで今回は、『鬼殺の流』の概要やあらすじ、主人公などの登場人物、無料で試し読みができる方法をご紹介していきます。

鬼殺の流とは?

引用:Twitter

『鬼殺の流(きさつのながれ)』とは、吾峠呼世晴が2013年に描いた『過狩り狩り(かがりがり)』という鬼狩りの短編漫画に、修正や手を加えて、2015年にジャンプ編集者に提出したネーム(漫画)です。

MEMO

ネームとは、漫画を描く際、コマ割り、コマごとの構図、セリフ、キャラクターの配置などを大まかに表したもの。「絵コンテ」、「コマ割」、「ラフ・ネーム 」、「ラフ」などと呼ばれる場合もある。

引用:Wikipedia

ですので、この時点で『鬼殺の流』はラフなのでジャンプに掲載はされていません。

のちに、2019年7月4日に発売となった鬼滅の刃公式ファンブック『 鬼殺隊見聞録』で、貴重なネーム(第1~3話構成)が披露されました。

 

ジャンプ編集者の意見が入る前の『鬼殺の流』は、編集者から「何よりもキャラクターが大事」「主人公が魅力的に見えるように描く」、「主人公が暗すぎる」という観点から、もっと読書が親しみやすい明るい主人公にした方がいいとアドバイスを受け、現在の『鬼滅の刃』の炭治郎が登場したという逸話があります。

もともと炭を売り、妹を鬼にされ、妹を救うために鬼殺隊の一員となった炭治郎は描かれていたそうですが、作者が普通過ぎると思って出し渋っていたキャラだったそうです。

そういった主人公の変更などはありましたが、すでに『鬼滅の刃』の世界観は出来上がっていましたね。

★『過狩り狩り』について知りたい方は、こちらからどうぞ!

過狩り狩りとは?あらすじから主人公キャラ|ストーリーをまとめて解説!

鬼殺の流の主人公は義勇?

引用:Twitter

『鬼殺の流』の主人公は、富岡義勇にどことなく似ていますが、名前は「流(ながれ)」。

鬼殺隊になるまでの最終選抜で、顔に大きな傷を負い、右腕を失い、両足義足となりますが、誰よりも早く動ける鬼殺隊として民を守っています。

『鬼殺の流』の原点となる『過狩り狩り』に登場する名なしの主人公を恐らく進化させたもので、前作より人間味が増して、読者が感情移入できるポイントになっています。

冷静沈着、どこか人を寄せ付けない面影をもつ口下手な富岡義勇と心優しく情に厚い炭治郎を2で割ったようなキャラかなと思います。

鬼殺の流の登場人物

『鬼殺の流』に登場する主な人物をご紹介します。

伴田左近次

伴田左近次は、親に置き去りにされた流を見つけ、鬼殺隊に育てあげた育ての親であり師匠。

流も自分の名を「伴田流」というほど、絆が深い。

恐らく『鬼滅の刃』の鱗滝左近次の前身となるキャラクターで、同じくある程度年をとった老人です。

 

『鬼滅の刃』と共通するキャラ

鬼殺隊の柱

名前も不明ですが、鬼殺隊の柱のような存在が登場しています。

肩にはしゃべるカラスもいます。

実際に闘ってはいませんが、主人公の流が鬼と闘う姿を見て、強さを実感しています。

鬼殺隊の隊員に伝令をする鴉(カラス)がすでに登場しています。後の鎹鴉(かすがいがらす)として設定が引き継がれていますね。

鬼のキャラ

第3話では、『鬼滅の刃』でも登場する16歳の少女ばかりを喰らう沼鬼(ぬまおに)の原型となる鬼が登場しています。

登場している沼鬼は1人のみで坊主頭と少し違う部分はありますが、壁や床から出てくるところなど世界観は同じですね。

 

鬼殺の流のあらすじ(※一部ネタバレあり)

注意
一部ネタバレを含むので、見たくない人はスキップしてください。

時は明治。文明の火が煌々と灯り出した時代。
火の隅に潜むは「鬼」の影。静かに人を喰らい息づいていた。
火の傍に宿るはそれを滅す者。知る者僅かに、呼吸をしていた。
その滅する者たちの中に一人の少年の姿があった。名は流。
独特の風貌で「惡鬼滅殺」と彫られた刀を手に、目にも止まらぬ速さで夜を行く。
火が消えぬよう、彼自身の想いが消えぬよう。

※「鬼殺の流」紹介文より抜粋

第1話のあらすじ

鬼殺隊となった流(ながれ)の今と、鬼殺隊になるまでの過去が描かれています。

第1話は、流が鬼に襲われている家族を救うところから始まります。

鬼を倒し家族を救った後に、流のこれまでの悲しく辛い過去が回想されます。

 

流は山寺に捨てられていたところ、孤児を引取り、鬼殺隊として鍛えていた伴田左近次(ばんださこんじ)に声をかけられる。

流は強くなりたいと共に行くことを決意する。

流は伴田左近次の元で、辛い修行を積み重ね、どんどん鍛えられていき、伴田左近次から日輪刀を受け取る。

そして、鬼の弱点は首であることを教えられる。

その後、ついに鬼殺隊の最終選抜のために、藤襲山に行く。

 

藤襲山には人の血に飢えた鬼がたくさん待ち受けていた。

ケガを負った稀血の剣士の匂いにひきつけられて鬼が続々と襲いかかってくる。他の剣士たちは「助けたら選別の意味がない」と冷たく突き放すが、流はケガをした剣士を庇い続けた。

そのため、流は顔に大きな傷、右腕、両足に大きな傷を負いながらも、ケガを負った剣士を背負い、伴田左近次の元に戻る。

「傷口に鬼の血を浴びていたら鬼になるかも」と非難される流を伴田左近次が「この子は誰よりも強い」と必死に庇うも、伴田左近次を責める声が挙がる。

そんな中、「左近次さんは悪くない、俺が絶対に強くなる、鬼殺隊の柱になる」と次の戦いに出発する。

第2話のあらすじ

第2話では、鬼殺隊となった流が長い髪を操る女の鬼と闘うストーリー。

長い髪を自由自在に操る女の鬼が登場し、その様は、『鬼滅の刃』の上弦の陸・堕姫(だき)の帯を使った血鬼術「八重帯斬り(やえおびぎり)」を連想させます。

その他、流の「ヒュウ」という独特の呼吸法や、首を切られた鬼の首の消え方や流がケガにぬる薬を持っていたりと、『鬼滅の刃』に通じるエピソードがたくさん現れる回となります。

 

第3話のあらすじ

第3話では、16歳の少女ばかりを喰らう男の鬼が出現するストーリー。

『鬼滅の刃』にも登場した16歳の少女ばかりを喰らう沼鬼の原型のような鬼が登場します。

また鬼殺隊をかくまってくれる藤の花の家紋の家も描かれています。

鬼殺の流の感想

『鬼殺の流』は、ジャンプ編集者に提出するネームの段階で、すでに『鬼滅の刃』の世界観が出来上がっていて凄いなと感じました。

ストーリーの流れや展開はそのままに、主人公をちょっと暗めキャラの流(ながれ)から、もっと明るく陽のイメージの強い竈門炭治郎に変わっただけなんだなと。

ラフの段階なので、絵は粗いですが、それでもしっかり伝わってきます。

また『鬼滅の刃』を見た後に読むと、当時のジャンプの担当編集者が、作家さんと編集者は「二人で一つのコンビ」と言っていたように、試行錯誤され現在の形になったんだと思いました。

それにしてもこの世界観をほぼ1人で作り上げた吾峠呼世晴さんの頭の中って一体どうなってるんでしょうね!

鬼殺の流は試し読みできる?

『鬼殺の流』は、鬼滅の刃の公式ファンブック『鬼殺隊見聞録』の中に掲載されています。

『鬼殺隊見聞録』自体の試し読みは、コミックシーモアやBook Liveといったサイトで最初の数ページを閲覧することはできますが、残念ながら『鬼殺の流』は試し読みができません。

※2020年12月1日現在の情報です。

 

鬼殺の流を無料で読む方法

『鬼殺の流』が掲載されている鬼滅の刃の公式ファンブック『鬼殺隊見聞録』は、現在のところ無料で読む方法はありません。

ですが、半額以下の価格でお得に読む方法がありますので、ご紹介します。

U-NEXTで『鬼殺の流』を読む方法

動画配信サイトのU-NEXTでは、『鬼殺の流』が掲載されている鬼滅の刃の公式ファンブック『鬼殺隊見聞録』は通常940円(税込み)となっているのですが、U-NEXTの初回登録の無料トライアルを利用すれば、340円で読むことができます!

というのも、U-NEXTは初回登録に限り「31日間の無料トライアル」+漫画や最新作に使える「600円分のポイント」が付与されるからです。

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ただし、アカウントを削除して退会してしまうと読めなくなってしまうので、注意が必要です。

まとめ

『鬼滅の刃』の前身作となるネーム作品『鬼殺の流』の概要やあらすじ、主人公キャラ、読んでみた感想をまとめてみました。

読めば読むほど『鬼滅の刃』との共通点が見つかり、これがこんな風に繋がっていくんだという漫画を作製する裏側を知れた気分になります。

現在のところ、『鬼殺の流』を試し読みしたり、無料で読める方法はありませんが、お得に読みたいのであれば、U-NEXTがおすすめです。

 

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